◆ISO 22716とは?

ISO 22716(化粧品GMP:Good Manufacturing Practice)は、化粧品の製造や管理、保管、出荷に関する徹底した品質管理と、消費者の安全確保を目的としたハイレベルな法的要求事項をガイドラインをまとめた規格です。近年、欧州市場で流通する全ての化粧品が、化粧品GMPに準じて製造されなければならないとされており、ISO 22716は、化粧品の輸出のための必須条件になりつつあります。

 

◆ISO 22716の適用製品

・化粧品 ・医薬部外品(新指定・新範囲医薬部外品を除く)

・口中清涼剤 ・殺虫剤(忌避剤を除く)

・殺そ剤 ・衛生用綿類

 

◆ISO 22716取得のメリット

法的要件を満たし、国際規格であるISO 22716を導入することにより、お客様からの化粧品の品質と安全における信頼性を得ることができます。

クレームの減少、予防の強化

 製品品質が安定し、生産効率の改善

 従業員の人材育成における意識、技術の向上

・保健機関による法定点検への準備や円滑な法定点検の促進

・作業効率と市場への競争力アピールの強化

・海外輸出時における国際的な認知度の強化

・GMP実行の適合性および有効性に対する信頼性の向上

・ヨーロッパの化粧品法規の規制事項の評価免除

・一部の海外の顧客の現場調査または評価免除

・ISO 9001との統合運営による品質管理体制の強化

 

◆各国におけるISO 22716導入の現況

近年、ヨーロッパでは、既存のCosmetic Directive(76/768/ EEC)に代わり、化粧品の新たな規制であるRegulation No.1223/2009が2013年7月11日付で交付されました。この新しいEU regulationでは、化粧品メーカーにCPSR報告書の作成とともにharmonized standard(ISO 22716)に準拠するように要求されています。

 

国家または団体 ISO 22716導入現況
ヨーロッパ Regulation No.1223/2009の交付により、2011年に化粧品GMPの欧州標準として、化粧品製造会社におけるISO 22716の適用義務が決定
ASEAN ASEAN Cosmetic GMPとISO 22716が同等であることを認定
日本 日本化粧品工業連合会の基準にISO 22716を採択
アメリカ  ISO22716に合わせてFDAガイダンス改訂
カナダ 自発的GMP標準にISO 22716を採択
 ICCR (国際化粧品規制 当局者協議体)  ICCRの地域では、ISO 22716の実行
 
◆ISO 22716の構成
ISO 22716は、人的資源、建物、設備などのインフラストラクチャの管理をベースに、原材料から完成品までの製造管理と離脱/逸脱/苦情やアフターフォローまでのプロセス管理、そして、システム管理のための変更、内部審査および文書化管理で構成されています。

 

◆グローバル化が加速する化粧品業界
グローバル化が加速する化粧品業界で競合に打ち勝つためには、各国の化粧品規制の動向を素早くキャッチしつつ、企業が国際規格である化粧品GMPへの適合性をコミットすることが今後、必要不可欠になっていきます。ISO 22716認証は、企業が国際的な化粧品ガイドラインを理解し、準拠していることを示すことに貢献し、お客さまからの信頼を得ることができます。
吉田法務事務所では、経験豊富な営業担当が、認証取得のための様々なご要望に応じた提案をさせていただきます。